日本に数ある焼き物の中でも、特に茶人好みの器といわれる「萩焼」。
窯元のほとんどは、当然ながら山口県萩市にあります。
でも実は、すべての萩焼が萩市から生まれているわけではありません。

今回ご紹介するのは、生活に、自然に溶け込んでいくような器を焼き続ける、
山口市の「山口萩焼」の窯元「明善窯」さんです。

「明善窯」

山口市は自然が豊かなところですが、
明善窯さんの周辺は、さらに豊か。
どこか懐かしい、田舎の風景のような…そんな風景が広がります。
まるで昔にタイムスリップしたかのよう。
窯も見せていただきました。
素敵です…。たとえお相撲さんが上で取り組みを行ったとしても壊れない、
理にかなったドーム型の窯。
いまどきは、ガスなどで焼き上げる窯元も多いですが、
明善窯さんはこちらの、歴史ある窯で器を焼き上げます。
薪には、地元の解体した古民家の梁や、30年もののアカマツが
最高なのだそう。
あまり良くない薪だと、「すす」ばかり立つそうです。

明善窯ギャラリー

「粉引」かわいい…「青萩」「三島手」

父・大和 潔 息子・佳太

1890年、曽祖父 大和 作太郎(松緑)さんが萩市より山口市に窯を移し、
始まった「山口萩焼」の歴史。
1974年に作陶の道に入られたのが、窯主・大和 潔さんです。
写真からも分かる通り、優しくて、とても気さくなナイスミドルです。
いつもニコニコ、穏やかな方ですが、
言葉には、焼き物へのあくなき情熱・探究心が溢れ出ています。
ぜひ一度、お話を伺ってみてください。

確かな技術。素朴であたたかみのある質感。
そして伝統に捉われすぎない、シンプルでモダンなデザイン。
自然豊かな環境にて、心地よい素朴さを持った
器を焼かれています。

そして潔さんの次男で、明善窯さんのもうひとつの顔、大和 佳太さん。
1985年に生まれ、2006年に父・潔さんのもとで作陶の道に入ります。
お父さんによく似て、イケメンです。
ご本人の性格もとても穏やかで、癒しオーラが全身から放たれているよう。
豊かな自然と、優しいご両親に囲まれてきたからでしょうか、
陶芸家としてはお若いのに、ギラギラした感じが一切ありません。

お父さんに負けず劣らずのセンスに、
いまどきのクールさと、ご本人の穏やかさが合わさったような
シンプルで柔らかい器を焼かれています。
今注目の若手陶芸家です。

山口萩焼

明善窯さんの器を眺めていると、心が穏やかになるというか、
不思議な感覚が湧いてきます。
それはきっと、派手で目立ちたがりな器ではなく、
潔さん、佳太さんのお人柄を映したような、素朴で温かみのある…
そんな器だからなんでしょうね。
佳太さんに、これからどんな陶芸家になりたいですか?
とお聞きしたところ、少し考えてから、
普段使いの、生活に溶け込みながら…
それでいて飾るにしても、楽しんでいただけるような。
そんな作品を作っていきたいです、とおっしゃってました。
芸術品というより、それを使う人の生活に寄り添うような、器。
それこそ明善窯の求める「山口萩焼」のかたちなのだと、思いました。
子ヤギの「まれちゃん」

長州苑で「山口萩焼」

明善窯さんの器は、長州苑でもお取り扱いしております。
近いうちに、「長州苑 Yahoo!店」にもアップする予定ですので
ぜひチェックしてみてくださいね。